建築基準法の内装制限(劇場・病院・百貨店等)

防火壁装施工管理(資料集)

  1. 日本内装材株式会社TOP > 
  2. 防火壁装施工管理(資料集) > 
  3. 建築基準法の内装制限(劇場・病院・百貨店等)

建築基準法の内装制限(劇場・病院・百貨店等)

1.劇場・映画館・演芸場等の内装制限

  • 耐火建築物の概念図 1・2 階に映画館、3・4 階に事務所がある耐火建築物の概念図
    • 左図のような建物の各部は次の3つの内装制限を受けます。
    • 1.映画館の部分は、一覧表1 の劇場・映画館等に設けられた制限
    • 居室の壁は難燃以上、天井は3階以上の階に居室があるので準不燃以上。
    • 2.同映画館は、更に一覧表7の無窓の居室に設けられた制限
    • 居室の壁、天井とも準不燃以上。
    • 3.建物全体には、一覧表6の建築物の規模に対して設けられた制限
    • 居室の壁、天井とも難燃以上。
    • 以上のように制限が重複してかかる場合は一覧表欄外③でうたっているように制限の厳しい方を適用しなければならない。

2.病院・ホテル・旅館、共同住宅等の内装制限

  • 病院・ホテル・旅館、共同住宅等の内装制限 耐火建築物の共同住宅の概念図 (各戸とも規定採光窓はあるがスプリンクラーはない)
    • 左図のような建物の各部は次の2つの内装制限を受けます。
    • 1.一覧表2の病院・ホテル・共同住宅等に設けられた次の制限。
    • 居室の壁は難燃、天井は3階以上の階に居室があるので準不燃。
    • (但し、共同住宅は200㎡以内に防火区画された内部は除外される)
    • 2.一覧表6の建築物の規模に対して設けられた次の制限
    • 居室の壁、天井とも難燃。
    • (但し、一覧表6の除外規定で解るように地上からの高さ31m以下の部分には制限は適用されません)
    • 各戸の記号は次のように防火区画されています。
    • A: 100㎡以内
      B: 100㎡以内
      C: 100㎡を超え200㎡以内
      D: 200㎡を超え300㎡以内

    【各戸の制限と材料の確認】

    • は100㎡以内に防火区画なので一覧表2の除外規定が働くが、 31m以上にあるので一覧表6の制限を受け壁・天井とも難燃が必要。
    • とCはいずれも200㎡以内に防火区画なので一覧表2の除外規定が働く。
      更に地上からの高さ31m以下の部分にあるので一覧表6の除外規定も働く。どの規定からみても制限は受けない。
    • は200㎡を超える規模なので一覧表2の制限を受け居室の壁は難燃、 天井は3階以上の階に居室があるので準不燃に仕上げる必要がある。
      一覧表6の制限は31m以下の部分なので除外されている。

3.百貨店・マーケット・展示会場等の内装制限

  • 百貨店・マーケット・展示会場等の内装制限
    • 左図のような建物は次の2つの制限を受けます。
    • 1.建物全体では、一覧表6の建築物の規模に対して設けられた次の制限
    • 居室の壁・天井とも難燃。
    • 2.地下部分は一覧表5の特殊建築物の用途の、居室が地下にある場合に設けられた次の制限
    • 居室の壁・天井とも準不燃。
    • 特殊建築物の百貨店、マーケット等に設けられた制限は、 一覧表3で見るように3階以上の部分が1,000㎡に達していないので適応されない。
    • 左図は耐火建築物のマーケットの概念図(地上階は規定の採光窓があり、 各階とも排煙設備はあるがスプリンクラーはないものとする)

4.木造2階建て住宅の内装制限

  • 木造2階建て住宅の内装制限 木造2階建住宅
    • 木造2階建住宅では、「最上階以外の階に火を使う設備を設けた場合は、 その部分(その室が対象で当該室以外は対象外)を壁・天井ともに準不燃材料で仕上ること」という制限を受ける。 図のダイニング・キッチンは制限を受けるが、その他の室は制限を受けない。2階の浴室も最上階ですので制限の対象外。
    • 調理室等の内装制限は、「主要構造部を耐火構造としたものを除き、 階数が2以上の住宅で最上階以外の階に火を使う設備若しくは器具を設けたもの」は壁・天井とも準不燃材料で仕上るように定めている。
    • 不燃材料で造った50cm以上のたれ壁区画したは場合は、 区画外は制限を受けない。又、「電磁誘導加熱式調理器(IH)」も該当しない。